ニュースレター 2021年11月

オーストリアの現状

日頃の感謝を込めまして毎月ウィーンからの情報をお届けします。どうぞご意見・ご感想をお寄せください。さて、今回は、オーストリアの現状をお知らせしたいと思います。

 ヨーロッパは、アジアに比べると2,3か月早くワクチン接種が始まったのにも関わらず、11月01日現在のデータでは、オーストリア全国民の約62%までしか、ワクチン接種が進んでいません。3G規則を強化するなど、政府はワクチン接種をしていない人へ規制をかけ、少しでもワクチン接種をしてもらうように促していますが、中々進みません。日本は一歩で遅れましたが、今では70%以上の方々がワクチン接種を受けていらっしゃいますね。データでもワクチン接種を受けている方がコロナにかかるのは、ほんのわずかで、現在もっとも病院の集中治療室で治療を受けてらっしゃる方々は、ワクチンを受けてらっしゃらない方です。オーストリアでは、予約しなくても、いつでもどこでもワクチンを無料で提供しています。またPCR検査や抗原検査は、州によっては無料で受けられるサービスもあります。

(イレーネ渓谷へ散歩に行ってきました。今回はこちらの風景とご一緒にご精読ください。)

オーストリアでは、10月1日から行く場所によってこれまで3Gだったのが、2,5Gだったり2Gしか受け付けなくなりました。その前に一体、2,5Gとは? 抗原検査は無効で、PCR検査のみ有効のこと。2Gとは、ワクチン接種証明とコロナ治癒証明の2Gとなります。またウィーンだけですが、抗原検査は24時間以内のみ有効、PCR検査は48時間以内のみ有効となっています。ウィーンはかなり厳しいです。

 さて、一体どこへ行くのに2,5G必須なのか?

  • 美容院やマッサージなど直接体に触れるサービスを受ける時。
  • レストランやカフェ(26-500人以下収容人数)
  • インドアのレジャー(ただし、美術館、博物館、図書館等は必要ありません)
  • 宿泊施設
  • 病院や老人ホーム等の医療機関や福祉機関

(この渓谷は、ウィーンの森の最南端に位置しています。ウィーンからは車で約30-40分。)

もっと厳しい2G必須場所は?

  • ディスコ、バー、クラブなどの夜の遊び場
  • 500人以上収容のコンサート、イベント、オペラ等(ウィーン国立歌劇場はこちらに分類されます!)

また11月から各々の仕事場でも、3Gの証明書を提出しないといけなくなりました。ワクチン接種がまだな方は、週2-3回、PCR検査を受けないといけなくなりました。

現在また、コロナ新規感染者は増えていますが、ウィーンはこれだけ厳しく取り締まっているせいか、首都なのに、他の州よりも増えていません。今日は4000人以上の新規感染者が登録されましたが、そのうちの1800人以上がオーバーエスターライヒ州で感染が広がっています。ウィーンでは600人程度。今後も増加する可能性は十分にありますが、今の所、ロックダウンになるという方針はなさそうで、冬季の観光(スキーなど)に関しての規制を早くも打ち出し、ワクチンと3G規制でこの冬は乗り越えようとしています。

まだまだいつまで続くかわからないコロナ禍ですが、その中で少しづつビジネス渡航は増えてきつつあります。皆様も出張のお手配をなさるかとは思いますが、その中でオーストリアやドイツを出国する際、フライトの2日前にPCR検査を受けられるようお手配されることをおススメします。これまでの経験上、オーストリアとドイツでは、特に小さな町になると日本政府が指定しているフォーマットを受け付けてくれる医療機関がない場合がございます。フライトをお手配なさる前に、まずどこに日本政府指定のフォーマットにサインしてくれる医療機関があるのか、そのフォーマットを受け取るには検査後、どれくらいの時間がかかるか、考慮なさってからお手配されるといいと思います。大体の機関は、その機関が出している陰性証明書はデジタルで24時間以内に届くのですが、日本政府指定のフォーマットを受け取る際には、その後になり、大体は翌日、本人がテストセンターへ受け取りにいかないといけません。ですので、日本に入国しようと思えば、最低2日は必要です。大変重要事項となりますので、どうぞお間違えのないようにお願い致します。弊社では、PCR検査の予約代行も行っておりますので、何かありましたら是非お問い合わせください。

紅葉が綺麗なウィーンからは以上です。

2021年11月1日

ユーロスコープ 香山 あずさ

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