Newsletter 01.12.2020

ニュースレター 12月号

オーストリアの現状

日頃の感謝を込めまして毎月ウィーンからの情報をお届けします。どうぞご意見・ご感想をお寄せください。今月は、あまり楽しいお話ではないですが、現在のオーストリアの状況について、お話させていただきます。

現在、オーストリアはコロナウィルスの第二波が来ているため、11月17日から2回目のロックダウンが始まり、現段階での終了日は、12月6日までとなっています。ロックダウンが始まる前夜、なんと世界一安全と言っても過言ではないウィーンでテロが起こりました。私たち夫婦も呑気に、明日からロックダウンで当分外食できないから、ご飯でも食べて、ビールでも飲むか、なんて言いながら、家の近所のアイリッシュパブへ行っておりました。本当にのんびりビールを飲んで楽しんでいると、友達から「大丈夫?」というようなメールがどんどん入ってきて、最初はなんのことか分かりませんでした。それですぐに検索すると、どうやらウィーンの1区(中心街)でテロがあったとのこと。けが人多数、死者はまだわからない。。。それまでのんびりしていたお店の雰囲気ががらっと変わり、お店の人からもう帰ってくれと支払いを促され、帰途につきました。その時ですでに夜10時30分ごろ。銃撃戦は、夜の8時すぎだったので、ウィーン市内でもかなり時差がありました。そうしていると政府からの緊急報道があり、犯人は数人いて、そのうち一人は、警察が射殺したそうで、まだ他の犯人が捕まっていないので、非常事態宣言が出て、明日は余程のことが無い限り、1区には近づかないように、また家にいるようにという呼びかけがありました。弊社は1区のど真ん中にありますので、思いっきりその範囲に入り、私も怖くて次の日は出社を控えました。学校関係も、子供は危険なので学校に行く義務はなく、なるべく家にいるようにというお達しでした。まあ、なんというロックダウンの始まりでしょう!誰もまさか!!という思いでいっぱいだったと思います。幸い非常事態宣言は1日で解除され、その次の日からは、通常に戻りましたが、やはり1区では警察の姿をちらほら見かけ、テロの名残を感じました。その後、今までの間に新しい犯人が捕まったという報道はありません。海外に長年住んでいますが、怖いと思ったことは、今回初めてでした。どこに住んでいても、何が起こるかわかりませんね。

お亡くなりになった方々へのお祈りのろうそく。

話を戻して.

今回のロックダウンは、3月4月に行われた時とは少し緩めで、店舗の種類も少し多めとなっています。前回は、食料品店,薬局,ドラッグストア,郵便局,銀行の他,タバコスタンド,ガソリンスタンドや動物飼料店のみ。今回は、これに加えて、接触のないサービス業店舗(携帯電話サービス会社、自動車整備場、保険、クリーニング屋、レンタカー、レンタサイクル、仕立屋等)と飲食店ではテイクアウトか出前の営業のみ許可がおりています。また、小・中・高・大学はオンライン授業に切り替えで、両親の仕事のため、家にとどまることが難しい子供のみ(小―中学生間で)、通学してもよいということになっています。全体的に一度目よりも通学している子供の数は増えているそうです。コロナウィルスが一体どんな類のものなのか、今ではかなり解明されているので、政府も慣れてきたようです。ただし、これはよくて、これはどうしてダメなのか?という矛盾だらけではあります。例えば、美容院は濃厚接触になるので営業禁止ですが、マッサージ屋は営業してもかまわないとか、どちらも濃厚接触なのになあ??と私の頭の中では、はハテナマークが消えません。。。マッサージは、治療のうちに入るのでしょうか?

ウィーン市民の様子も、一度目のロックダウンよりも緊張感はなく、外を歩いている人も増えていますし、のんびりした雰囲気です。それでも、地下鉄利用者はかなり減り、プライベートで外出する機会も減ったからなのか、ピーク時は新規感染者数が毎日約9000人と更新していましたが、現在ロックダウン2週間が過ぎ、約1000-2000人とかなり減りました。現在の予定では、今週末までですが、政府からの新たな緩和対策に対しての報道報道が今夜(12月1日)にあるそうです。

一瞬、車が途絶えてがらんとしたリンク通り。グランドホテル前.

ヨーロッパ人にとって、クリスマスという行事は、日本でいうお正月と同じぐらいの大切なイベントで、本来ならば、クリスマス前には、たくさんの方々がクリスマスプレゼントを求めて、街中は大変活気づきます。また毎年恒例のクリスマス市も今年は中止で、プンシュも飲めず、なんだか寂しい限りです。オーストリアでは、プレゼントは親が子供にプレゼントするだけでなく、兄弟姉妹、親戚、お友達、また子供も親にプレゼントしたりするので、日本とはまるで違います。今年は、オンラインでプレゼントを購入する人が増えるのでしょうね。。。

またご存知の方もいらっしゃると思いますが、もみの木は、プラスチック製で毎年利用するのではなく、毎年、本物のもみの木を買い、それに飾り付けをします。本物のもみの木を買うということを知った時は、衝撃的でした!環境問題にならないのか気になりましたが、どうやらクリスマス用のもみの木は、それ用の植林がされているということで、森の木を伐採しまくっているわけではないそうです。私なんかは関西出身なので、「なに?毎年もみの木を買う?もったいない!!」と関西おばちゃん根性がついつい出てしまうのです。ですので、本物のもみの木を購入したことはこの20年、一度もありません。いつもプラスチック製のもみの木を再利用しております。今年はコロナ禍で旅行もままならないでしょうから、一度ぐらい購入してみようかな?笑

通常では、カールス教会前にもクリスマス市が開かれていますが、がらんとしています。。。

そんなこんなで、オーストリアの11月は踏んだり蹴ったりでした。来年は、賑やかなクリスマス市の模様をお伝えできることを切に願います。

最後に、今年も皆様には大変お世話になりました。2021年には、日本からのお客様をお迎えできるようになっていればと願うばかりです。弊社の年末年始の休業は、12月21日―1月10日と3週間に渡ります。コロナ禍のため、今回は長めの休業となりますが、ご了承ください。次回のニュースレターは2021年1月末となります。

それでは皆様、時節柄、どうかご自愛くださいませ。

2020年12月1日
ユーロスコープ
香山 あずさ

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