News Letter 01.04.2021

クリムト・ヴィラ

日頃の感謝を込めまして毎月ウィーンからの情報をお届けします。どうぞご意見・ご感想をお寄せください。前回ご紹介しましたカフェ&グルメストア「Ritonka」(リトンカ)さんの情報を掲載し忘れており大変失礼致しました。以下のとおりになります。

Ritonka Café&Gourmet Store

住所:Babenbergerstraße 5, 1010 Wien          

 Tel. : +43 664 346 24 4

 E-MAIL: office@ritonka.com

HP : https://www.ritonka.com/

さて、今回は19世紀後半から20世紀初頭に活躍したグスタフ・クリムトが晩年にアトリエとして使用していたクリムト・ヴィラをご紹介させていただきます。

まず、どうして今回クリムト・ヴィラに香山は訪れたのか?答えは簡単。ある3月の4日間だけ入場無料だったから、です。(笑)もちろん前々から興味があり、弊社でも以前クリムト・ヴィラさんから無料で視察ツアーをご提供いただいたことがあったのですが、その計画されていた日は、ちょうど参加することが出来ずに手をこまねいておりました。そういった経緯もあり、今回やっと訪問することが出来ました。

クリムトが晩年1911年からこの世を去る1918年までの約6年間、この庭園付きの家をアトリエとして使っていました。当時は、1階しかなく、クリムト・ヴィラとして再建される時に、2階も作られました。このアトリエでは、50点以上の絵が創作され、あの有名な「アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像 Ⅱ」、「フリードリケ・マリア・ビーア」、「花嫁」や「アダムとイヴ」等の作品も誕生しました。


(もちろんレプリカです)

1階のアトリエは、当時の記録や写真に基づき、綿密に再現されています。ここでは巨匠の日常生活と創作環境が追体験できます。


(当時の鉛筆)

「応接室」の再現にあたっては、モーリッツ・ネールの写真や、現存するオリジナル(絨毯など)の模様によって、内装が復元されました。当時の流行だったのか、クリムトもジャポニズムと呼ばれた日本画の影響をかなり受けています。その証拠に、当時日本人画家がクリムトを訪れたり、着物が好きで、自分なりに着こなし、日本とも密接な関係があったようです。

クリムトの死後、所有者は変わり、第2次世界大戦中は、ユダヤ系のクライン家が所有していましたが、国外へ亡命します。大戦後になってもクライン家はウィーンへ戻ることはなく、オーストリアへ売り渡します。その後、学校として利用されたり、数年空き家状態が続いたりしましたが、2012年にクリムトのアトリエとして再建され、現在では観光地の一つとして話題になっています。

余談ですが、クリムトのお孫さんは、現在デザイナーとして活躍され、このようなマスクも製作されました。遺伝は脈々と受け継がれていくのですね。


(お孫さん製作のマスク。購入可能)

(フライ・ヴィレとのコラボ商品も)

*クリムト・ヴィラ情報

住所:Feldmühlgasse 11, 1130 Vienna

HP : http://www.klimtvilla.at

Tel. : +43 664 451 83 30

Mail : info@klimtvilla.at

営業時間:火―日(10時―18時)

ウィーンからは以上です。

2021年3月31日

ユーロスコープ 香山 あずさ

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